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スマイルスイッチコラム

身近な人に元気を与える人たち。

前のコラムには、たくさんの人に感動を与える人たちについて書きましたが、今回は身近な人に元気を与える人について、書こうと思います。

以前勤めていた会社の女性の先輩にとてもかわいがってもらいました。
バイタリティの塊みたいな人で、まず寝ないです。通勤に2時間くらいかかるところから通っていたようで、毎日4時起きだったようですが、電車の中でも必ず本を読んでいたそうで、平均睡眠時間が2から3時間。でも全く眠くないんだそうです。その代わり、ものすごく食べます。
後にこの先輩は会社を辞めて「テーブルコーディネイター」になります。なかなかセレブなお仕事で、ホテルで田園調布や目黒のお嬢様たちにセミナーを開いたり、迎賓館や大使館のパーティでテーブルセッティングをしたり、自宅で、お教室を開いたり…。相変わらず忙しく日々を過ごしています。テーブルコーディネイトは、テーブルセッティングはもちろん、フラワーアレンジ、アロマ、紅茶、中国茶などさまざまな深く広い知識が必要なのだそうで、今は、講師の講師をしているような存在です。

驚いたのは、この資格を取るために、会社勤めをしているときでも、毎週末、中国やイギリスに出向き、本場でお茶の勉強をしていたということでした。お金も、時間も、労力も全てかけて、自分の好きな道を切り開いていった女性でした。

ところが、一年ほどまえに体を壊して、命の危険もある大病をされました。けれど、「ああ、自分は自分の時間を過ごしたんだ。考えてみればそれなりに幸せだった。今死ぬのも悪くない…」と、あっさりと腹をくくれたと言うのです。その話を聞いたときは大変びっくりしたのですが、奇跡的に回復し、現在も日本と海外を飛び回っています。
そして、さらにびっくりさせられたのは、先日の中国四川の大地震の時、中国茶の仕入先が大きな被害にあったのを知って、まだマスコミもなかなか入れないと言われているような時期に、中国に飛んでしまいました。役には立てないかもしれないけれど、慰めることは出来る…と。救われた自分の命だし、人のために有効に使おうと思ったそうです。さらに聞くと、スマトラ沖地震の時も、紅茶を仕入れているところが被害にあって、やはり現地に駆けつけて復興の手伝いをしたそうで…。
姉さんというより、「兄さん」と呼びたくなるくらいの行動力。
きっと被害にあった方たちは、日本から彼女が駆けつけてくれたことが…どんなに嬉しかったろうかと…どんなにありがたい気持ちになったろうと…。

この話を聞いたときに、一番最初に心に浮かんだのは、重松清さんの「小さき者へ」という短編小説。
「結局のところ、おまえが手にする愛は、おまえが生み出す愛と同じなのだ」
というフレーズが出てきます。私はあまりビートルズに詳しくないのですが、横断歩道のジャケットで有名な「アビーロード」の「ジ・エンド」という曲の最後の歌詞だそうです。

たくさんの愛情を人に与えられる人は、たくさんの愛情を得られる人でもあるのかもしれません。それは、たくさんの人に感動を与える人でも、身近な人へ感動を与える人でも、同じなのですね。

彼女の行動はとてもまねのできることじゃないと思ったけれど、それ以来近所のコンビニで、設置された地震復興募金箱がなくなるまで500円づつ寄付をしました。自分のできる範囲で、小さなことでもやらなくては…という気持ちになりました。生きるパワーの強い人のそばにいると、周囲にいる人も影響を受けていくものなのだなと思います。それだけ人の心の有様というのは、大切だということを思い知らされました。

実際、彼女の周りの友人たちも、どんな立場の人でも自立して生きている人が多いようです。
「旦那の給料だけに寄生して、依存して、本当はもうすっかり愛想が尽きているけど、自分でお金が稼げないから別れたくても別れられない…なんて言ってる人は一人もいないわ!自分の人生を自分で楽しまなくてどうするの!」彼女からこの言葉を聞いて、「自分を愛せるから人も愛せるんだな…」とつくづく思うのです。

私が手にする愛は、私が生み出す愛と同じ…。いつも心のメモに書きとめています。

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